クラカグループの最新情報やグループ動向、野菜生産現場などを訪問した記事、リクルート情報などを掲載しています。

柿(JA香川県)~鮮やかな色と甘みが魅力の秋果実|秋の果物特集

秋の果物特集、クラカグループ倉敷青果株式会社果実部が主に仕入れているのは、JA香川県から届くです。

倉敷青果に入荷された柿

概要と産地

香川県の柿栽培は県中南部の山間地域を中心に行われ、主要産地は高松市綾歌地区です。栽培の歴史は古く、特に富有柿は100年以上前に岐阜県から原木が移植されたことに始まります。全国シェアは約1%前後と多くはありませんが、瀬戸内海の温暖な気候山間部の粘土質土壌が生み出す柿は、上質な甘みと食感で高く評価されています。

栽培環境

綾歌南部の柿栽培は昭和40年頃に始まり、旧綾南町の千疋地区から旧綾上町の山田地区へと続く山間部が主な産地となっています。標高150~300メートルの小高い山に囲まれた丘陵地帯で、緩やかな傾斜地の園地が多いのが特徴で、平均気温約15℃の温暖な気候は柿の栽培に適しており、この環境が「味の良さ」の大きな要因の一つとなっています。

栽培技術

樹上完熟を促す袋掛け栽培を徹底し、収穫直前まで樹上で成熟させてから出荷することで高品質を維持しています。また、生産者と技術員による定期的な剪定講習会を実施し、技術の向上と統一を図っています。収穫された柿は選別機によって厳格に選別され、品質の統一が図られています。

主要品種の特徴

県の主力品種である富有柿は、江戸時代末期から栽培されている甘柿の代表格です。果実は丸に近い四角形をしており、とろけるような甘さと豊富な果汁が特徴です。岐阜県原産ですが、温暖な香川県で栽培することにより、他産地より早く色づき有利な販売が可能となっています。

太秋柿は1995年に品種登録された比較的新しい品種で、綾川町や高松市で主に栽培されています。極めて大玉でサクサクとした食感が特徴的で、果汁が豊富で糖度も高く、特に表面に緑色が残っているうちに収穫すると、甘みが爽やかでシャキシャキした食感が楽しめます。

早秋柿は2003年に品種登録された完全甘柿で、平均的な大きさで扁平で四角い形をしています。肉質は柔らかく果汁が多く、程よい甘さでみずみずしく、あっさりとした味わいが楽しめます。

松本早生富有柿は富有柿の枝代わり品種で、平均的な大きさで丸みのあるふっくらした形をしており、果肉は比較的柔らかめで富有柿らしい食感と甘みを持っています。

このように香川県産の柿は、自然環境・栽培技術・伝統が調和した高品質ブランドです。9月〜12月にかけて旬を迎え、各品種ごとの味わいを楽しめます。

柿の栄養と健康効果

柿は、日常的に摂取できる果物の中でもビタミンCの含有量が非常に豊富!1個食べれば、1日分のビタミンCが摂取できるほど。
さらに、タンニンにはアルコール分解を助ける働きがあり、二日酔い対策にも効果が期待されます。

甘柿と渋柿の違いとは?

柿は大きく分けて「甘柿」と「渋柿」に分類されます。
どちらも渋み成分「タンニン」を含んでいますが、違いはそのタンニンが口の中で溶けるかどうか

  • 甘柿:タンニンが溶けず、渋みを感じない
  • 渋柿:タンニンが溶けるため、渋みを感じる

渋柿も「タンニン」の渋みを感じさせないよう、焼酎で密閉する方法やりんごと一緒に袋に入れて追熟させる方法などの「脱渋処理」を施すことで甘くなります。
秋の風物詩として知られる干し柿も、脱渋処理のひとつです。
 
綺麗に色づいた柿は、まるで宝石のよう。
固めの食感でサクサク食べるのも、柔らかく熟してからとろりと味わうのも、どちらも美味しい。

皆さんはどちらがお好みでしょうか?

その他の「秋の果物特集」についてのトピックスはこちら