トマト生産者「神石高原まる豊とまと生産出荷組合」を訪問しました
2025(令和7)年10月8日(水)、クラカグループ倉敷青果株式会社カット野菜部の河合課長が、広島県の「JA福山市 神石高原まる豊とまと生産出荷組合」を訪問しました。
今回の訪問では、福山青果株式会社の藤井常務、神石高原グリーンセンターの山崎様、そして神石高原まる豊とまと生産出荷組合の橋本組合長とともに、情報交換ならびに栽培ハウスの視察を行いました。

神石高原まる豊とまと生産出荷組合は、広島県神石高原町の標高400〜550メートルに位置する冷涼な高原地帯を拠点に、約11ヘクタールの圃場(ほじょう:畑や田んぼのこと)で39戸の生産者がトマト栽培に取り組んでいます。

地域の豊かな自然資源、特に清らかで豊富な水が、トマト栽培に理想的な環境を提供しています。
生産者は一丸となってハウス栽培への転換や徹底した肥培管理に取り組んでおり、毎年完熟堆肥を10アールあたり3トン、食味向上のために油かすを100kg投入するなど、土づくりに力を注いでいます。
こうした努力が、高品質で食味の良いトマトを育む基盤となっています。
加えて、2〜3年前には品種を「りんか409」から「麗月」へと切り替えたことで収量の向上にもつながりました。
業務用の需要が順調に拡大し、地元のスーパーだけでなく県外の市場や飲食店、大手ハンバーガーチェーンの季節限定メニューにも採用されるなど、販路が大きく広がっています。
選果場では色合いや大きさ、形状などの厳密な規格に基づいた選別を実施。7月初旬から11月下旬まで収穫を行い、安定した供給体制を維持しています。

さらに、人材育成にも注力しており、新規就農研修生の受入れを継続しています。生産技術から経営管理、雇用管理まで一貫して実習と講義で習得でき、修了後は独立就農を見据えた斡旋・指導・補助のサポート体制も充実。こうして育った先輩就農者が組合の発展を支えています。
同組合のハウス栽培では、温度や水分、養分の管理を徹底し、トマトの状態を日々丁寧に観察しています。特に硝酸イオン濃度の測定により、窒素の吸収状況を把握し、追肥のタイミングと量を適切に調整。また、摘果による実の調整も丁寧に行い、一株あたりの着果数を最適化することで、味やサイズのばらつきを抑えています。こうした日々の観察と適切な栽培管理が、高品質なトマトを生み出す要となっています。

この度の訪問に際しまして、ご対応いただきました
福山青果株式会社 藤井常務、
神石高原グリーンセンター 山崎様、
神石高原まる豊とまと生産出荷組合 橋本組合長、
お忙しい中、誠にありがとうございました。
これからも生産地、生産者の皆様と緊密に協力し、「安全・安心」な青果物を安定的にお届けできるよう努めてまいります。

河合(左)と神石高原まる豊とまと生産組合の橋本組合長(右)

神石高原町と東城町にまたがる帝釈峡の秋の風景
