日本一のレタス産地と高原キャベツ名産地、丸西産業川上支店・嬬恋出張所を訪問しました

2025(令和7)年7月16日(水)、クラカグループ倉敷青果株式会社カット野菜部課長の河合が高原野菜の主要産地である長野県南佐久郡川上村の丸西産業株式会社川上支店、および群馬県吾妻郡嬬恋村の嬬恋出張所を訪問し、商談と圃場(ほじょう:畑や田んぼのこと)の視察を行いました。
川上村は長野県の最東部、2000m級の山岳が連なる千曲川源流地域に位置する高冷地野菜の一大産地です。
千曲川の源流から生まれる澄んだ水と空気、標高1200m~1500mの冷涼な気候の下で様々な農産物が育てられており、夏の平均気温は23.5度ほどと涼しく、葉物野菜の栽培に最適な環境が整っています。
特にレタスについては日本一の生産量を誇り、最盛期の真夏には全国シェアの7割以上を占める主要な産地として知られています。
最初に川上流通部 野菜事業本部課長の河野様のご案内で梓山地区のレタス生産者、高見沢様の圃場を視察させていただきました。
こちらの圃場では4月上旬から8月末まで定植作業が続き、三毛作が行われています。
訪問した時期には「ファンファーレ」という品種が栽培されており、この時期特有のゲリラ豪雨などの急激な天候変化への対応にも細心の注意を払われていました。
5月下旬から5~6品種の出荷がスタートし、収穫されたレタスは、6割が加工・業務用向け、4割が量販店向けとなっており、北海道から沖縄、さらには台湾まで広範な出荷需要に対応しています。
さらに、2025年5月から真空予冷機3台を備えた第2センターが稼働を開始し、出荷体制がより一層整備されました。


また、この日は熊本県から熊本支店の生産者の皆様が来訪されており、情報交換や圃場研修を行っていました。
圃場視察の後に訪問した川上支店では、相川常務をはじめ多くの方々にご挨拶をいただきました。ご対応いただきました皆様、誠にありがとうございました。
続いて訪問した標高約1000m地点にある嬬恋出張所では野菜事業本部課長代理の中村様にキャベツ生産の取り組みについてご説明いただきました。
嬬恋村は夏場の平均気温が20度前後と冷涼な気候で、朝晩の気温差が大きく、高原産地特有の甘さのある美味しいキャベツが育つ環境として知られています。標高の高い地域特有の気候により、病気・虫害が平坦地に比べて少ないという特徴もあります。
圃場は標高1000~1400mの間に点在しており、集中豪雨や雹などの被害を軽減できるメリットがあります。
土壌は黒ボク土が主体で野菜にとって生育しやすい環境ですが、火山灰土のためミネラルが不足しがちという課題もあります。
この課題に対しては、塩素や銅、マンガンなどの微量要素資材を駆使することで解決し、取引先からキャベツの食味についても高評価を得ています。
※黒ボク土についてはこちら
今回は標高約1200mにあるキャベツ生産者の黒岩様の圃場を視察させていただきました。こちらでは「初恋」という品種が栽培されており、朝4時30分から9時頃までの涼しい時間帯に収穫作業が行われています。
嬬恋村全体では生食用キャベツが中心ですが、丸西産業においては加工用キャベツを5割ほどの割合で栽培しています。栽培方法については、基本的に一毛作での作付けが中心となっていますが、二毛作を行う生産者もいらっしゃいます。また、生食中心ということもあり、機械での収穫は行わず、手作業で丁寧に収穫が行われています。
今回の産地訪問を通じて、厳しい条件下でも新鮮で美味しい野菜をお届けするために日々ご尽力いただいている生産者の皆様と丸西産業の取り組みを直接拝見し、年間を通じた安定供給における高原野菜の価値と重要性を再認識する貴重な機会となりました。
今後も産地の皆様と連携を深めながら、安全・安心な野菜を安定して皆様の食卓にお届けできるよう努めてまいります。
嬬恋村のキャベツ圃場越しに見える浅間山