岡山県総社市のメロン、ぶどう、桃の生産地を訪問しました【フルーツ急便2025】

2025年(令和7年)7月12日(土)、クラカグループ倉敷青果株式会社カット野菜部課長の河合が、毎年クラカグループで販売している夏のフルーツギフト『クラカうまいもの市場 夏のフルーツ急便』でお世話になっている、岡山県総社市の「剣持農園」(メロン)、「山雅ファブリカン」(ぶどう)、「窪津真果園」(桃)を、商談および生育状況の確認のために訪問しました。
まず、メロン生産者である剣持農園を訪問し、出荷時期や今年の出来栄えについてお話を伺いました。
昨年は猛暑で大変ご苦労されていましたが、今年は扇風機を導入し、ハウス内の空気を循環させることで、熱がこもるのを防ぎ、ハウス全体の温度を均一に保てるようになりました。また、空気の循環により、葉の周りの二酸化炭素の供給が促進され、光合成を活発にする効果も期待できます。
これにより、メロンの株周辺の局所的な高温を防ぐことができ、メロンにとって理想的な成長環境が整いました。これらの要因により、今年は昨年よりも大きく、糖度の高いメロンが育っているとのことです。
「大きくなりすぎて、梱包用の箱に入らないかもしれません」と笑顔でお話しされていました。
ただし、今年の夏も例年と変わらず猛暑が続いており、ハウスを訪れた時の室温は49度にも達するほどの高温でした。そのため、水やりは3日に一度の頻度で行い、また直接株に水がかかって根が傷まないよう、水は通路にまくなど、細心の注意を払って生育管理を行っています。
次にぶどう生産者の山雅ファブリカンへ伺いました。
収穫したぶどうの出荷作業で忙しくされている事務所にお邪魔し、出荷時期や発送方法などについて商談を行いました。今年の出来栄えについてお聞きしたところ、夜になっても気温が下がらないため、着色にやや不安定な品種があるものの、大きさ、糖度ともに順調とのことでした。
その後、オーロラブラック、シャインマスカット、マスカットジパングを栽培しているハウス内を見学させていただくと、同じシャインマスカットでも緑白の掛け袋とピンクの掛け袋が使われているのに気づきました。詳しくお聞きすると、袋の色によって成長にどのような違いが出るかを検証しながら栽培されているとのことです。
より良いぶどうを作るために日々工夫を重ねられている姿勢を印象深く感じました。
最後に、桃生産者の窪津真果園を訪問いたしました。
まず今後の出荷スケジュールについて商談するため作業場にお邪魔しましたが、従業員の皆様が忙しそうに出荷作業に取り組まれている様子が印象的でした。
その後、農園に向かい清水白桃の生育状況を確認させていただきました。例年であればこの時期が出荷のピークとなりますが、今年は梅雨の少雨や気温の上昇などの影響で生育が遅れているとのことです。
特に、気温が35度を超えると桃をはじめとする果物全般で、成熟を促進するエチレンガスの生成が抑制され、成熟が遅れる傾向があります。一方で、高温は果実の呼吸量を増加させるため、果実内のエネルギー消費が激しくなり、品質の劣化や腐敗を早める可能性があります。
このような高温ストレスにより、果実の中にあざができたり、収穫した日はきれいでも翌日には黒く変色したり、切ってみると中が茶色くなっているなどの果肉障害を引き起こすリスクが高まります。このため、収穫前の高温管理は桃の品質維持において特に重要な課題となっています。
今回の訪問を通じて、厳しい気候条件のもとでも、変わらぬ情熱をもって栽培に取り組む生産者の皆様には、深く頭が下がる思いです。
今後もこうした生産者の皆様との連携を深め、お客様に安全・安心な青果物をお届けできるよう努めてまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。