ジャンボピーマン・ネギの成長ぶりは?岡山北部の生産地を訪問しました

2025(令和7)年7月9日(水)、クラカグループ倉敷青果株式会社のカット野菜部課長の河合が、約1か月前の訪問(ジャンボピーマン・ネギ圃場視察のため岡山北部を訪問しましたのトピック参照)に続き、商談と圃場(ほじょう:畑や田んぼのこと)視察のため、岡山県北部の勝田郡奈義町・津山市勝北地域を訪問しました。
この度の訪問でも、前回に引き続きブライトコーポレーションの松本社長、草地様、生産者の青木様、安藤様にご対応いただきました。
まず、勝北地域のジャンボピーマン圃場では、「とんがりパワー」という品種の栽培状況を視察しました。
こちらの圃場では毎日約4時間をかけて水やり作業を行い、栽培管理をしています。栽培中のジャンボピーマンは80g以上に成長した段階で収穫され、7月下旬には出荷が開始される見込みです。
しかしながら、夏場の厳しい気象条件は栽培に大きな影響を与えており、特に気温が35度を超える日が続くと、花落ちや焼け、根腐れなどの問題が発生する可能性があります。
こうした課題に対し、焼け防止シートを設置するなど、適切な対策を講じています。
続いて奈義町の白ネギ圃場を視察いたしました。
こちらでも7月下旬からの収穫開始を予定しており、現在白い部分が約25cmまで成長している状況を確認できました。
ネギの栽培において「土の寄せ上げ」という作業工程があり、全体で3回実施される予定のうち、最後の1回でさらに10cm伸ばす計画となっています。
土の寄せ上げ(土寄せ)
ネギの白い部分を作るために、土の寄せ上げ(土寄せ)は重要な作業のひとつです。
この作業では、ネギの茎の部分に土を寄せて光を遮ります。土をかぶせることで光の当たらない部分が増え、ネギは光を求めて茎を上方へ伸ばすように成長します。その結果、白くて長い軟白部分が形成されます。また、根元がしっかりと固定されるので、強い風や雨が降ってもネギが倒れにくくなります。
さらに、株元に土をかぶせることで雑草の発生を抑えることができ、同時に施した肥料が雨で流れ出しにくくなるため、ネギがしっかりと栄養を吸収できるようになります。
土寄せによって軽く耕された土は、根元の土がほぐれて通気性がよくなり、根が呼吸しやすい環境が整います。これにより根の生育が安定し、土壌中の微生物も活動しやすくなります。その結果、病気に強い健康なネギが育ちます。
このように、土寄せはネギの品質を高め、収穫量を増やし、安定した栽培を行うために必要不可欠な作業なのです。


また、青ネギの圃場においても、収量や出荷時期などについてご説明いただき、現在の栽培計画の状況を確認いたしました。
今後も継続して産地を訪問し、生産者の方々と密接にコミュニケーションを取ることで、さらに強固な協力関係を築いてまいります。また、消費者の皆様に安全・安心な食材をお届けできるよう、これからも全力で取り組んでまいります。
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とんがりパワー
ジャンボピーマン「とんがりパワー」の最大の特徴は、その圧倒的な大きさです。果実の長さはおよそ15〜18cm、重さは70〜150gにもなり、一般的なピーマンの約2〜4倍のサイズがあります。果肉の厚さも3〜4mmとしっかりしており、まさに「ピーマン革命」と呼ぶにふさわしい存在感です。
味についても特筆すべき点があります。「とんがりパワー」は、ピーマン特有の苦味や青臭さが大幅に抑えられており、代わりにほのかな甘みが感じられます。食味は「ピーマンとパプリカの中間」と表現されることが多く、肉厚でジューシー、みずみずしい食感が楽しめます。さらに、皮も柔らかいため、ピーマンが苦手な子どもでも食べやすい品種です。
調理のしやすさも大きな魅力です。種が上部にまとまっているため、種取りが簡単で可食部が多く、無駄なく使えます。その大きさを活かして肉詰めにすると、見た目にもインパクトのある一品が作れますし、天ぷらにすれば肉厚ならではの食感を楽しめます。さまざまな料理で活躍する万能なピーマンです。
「とんがりパワー」は、食べやすさ・調理のしやすさ・見た目のインパクトを兼ね備えたジャンボピーマンです。特に、ピーマンが苦手なお子さんやご家族にこそおすすめしたい、食卓に驚きと笑顔をもたらす新しい品種といえるでしょう。