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総社市のベビーリーフ圃場を視察しました

ベビーリーフ生産者有限会社サンファーム・ハラの圃場を視察しました

2025(令和7)年10月23日(水)、クラカグループ倉敷青果株式会社 カット野菜部の河合課長・山川、蔬菜部の西が、エスビー食品株式会社様からご紹介いただいた岡山県総社市のベビーリーフ生産者を訪問しました。
現地では作業場・予冷設備の管理状況およびベビーリーフ圃場(ほじょう:畑や田んぼのこと)の栽培体制について視察・商談を行いました。

ベビーリーフ圃場を視察しました

ベビーリーフとは

ベビーリーフは、発芽から約10〜30日以内に収穫される若くて小さな葉の総称です。市販のベビーリーフパックには、見た目の美しさや食感、風味のバランスを考えて複数の幼葉がミックスされており、柔らかく風味も穏やかなため、サラダなどの生食に適した食材として広く親しまれています。
ベビーリーフ

ベビーリーフ圃場を視察

栽培を始めて今年で18年目となるベビーリーフは、現在全68棟の栽培ハウスで生産されており、季節変動に応じて、夏季は2〜3週間、冬季は45〜50日のサイクルで収穫が行われています。

播種(はしゅ:種まき)の際には、3種類の種をそれぞれの粒の大きさに合わせて、穴のサイズが異なる播種機の種入れケース(ホッパー)に分けて投入し、同時に播種します。
これにより、3種類のベビーリーフを同時に育てることができ、収穫やパッキングの際の作業効率が向上しています。

ホッパーの穴の大きさの違い

水やりには井戸水を使用し、ハウス上部のパイプから1分間に300リットルを散水。特に6〜7月は毎日散水が必要で、夏場の作業や給水は暑さを考慮して夜間に行われています。
ハウス内には循環扇が設置されており、空気の流れを整えることで高温期でも安定した生育環境が保たれています。

井戸水を利用した水撒き

予冷・冷蔵管理

収穫は深夜2時から6時にかけて行われ、収穫後は丸一日かけてしっかりと予冷が実施されます。予冷庫は7〜8度に設定されており、野菜の特性に応じた温度管理が徹底されています。たとえば、バジルは5度で品質が低下するため、他のベビーリーフとは異なる温度帯で管理されています。

原料冷蔵庫では、湿度100%、温度7度に保たれた環境で冷却され、その他にも鮮度を保つための細やかな工夫が施されています。

貯蔵冷蔵庫の中

作業場とパック詰めの様子

作業場内は室温が25度以下に保たれており、1日に130〜140ケースのベビーリーフパックが安定して出荷されています。
季節に応じて6〜10種類のベビーリーフを組み合わせ、彩りや味わいのバランスを考えながら丁寧にパック詰めが行われていました。

パッケージング作業

今回の訪問を通じて、徹底した温度管理、効率的な作業体制、そして長年の経験に基づいた栽培技術など、高品質なベビーリーフを支える現場の取り組みを詳しく知ることができました。

今後も生産者の皆さまと連携し、安全・安心な国産野菜を日々の食卓へ安定的にお届けできるよう取り組んでまいります。

集合写真

総社市の宝福寺紅葉の名所として知られる雪舟ゆかりの禅寺、宝福寺の三重塔(国重文)