佐賀県のベジタブルさが雅、熊本県の植木青果を訪問しました
2026(令和8)年1月14日(水)、クラカグループ 倉敷青果株式会社カット野菜部の河合課長が、佐賀県および熊本県を訪問し、産地および卸売市場の視察・商談を行いました。

佐賀県のねぎ産地「株式会社ベジタブルさが雅」を訪問
はじめに、ARK(アルク)株式会社 代表取締役 西村様のご同行のもと、佐賀県杵島郡にある株式会社ベジタブルさが雅(みやび)を訪問しました。
代表取締役 中原様にご対応いただき、圃場や栽培体制について詳しくご説明いただきました。

同社は、佐賀県白石町の有明海に面した肥沃な干拓地において、露地栽培と栽培ハウスを活用し、小ねぎを中心にたまねぎやキャベツなどの野菜を栽培しています。土壌分析から水管理まで、科学と経験に裏打ちされた技術により、年間を通じて安定した品質での供給を実現しています。
小ねぎの栽培に14年間取り組まれており、栽培品種は柔らかくてほのかに甘みがある「ふくいち葱」です。栽培ハウスは117棟、ハウス面積は4.3町と大規模で、日本人8名、ベトナム人10名の従業員体制のもと生産が行われており、出荷先は北は北海道から南は沖縄まで全国に及び、全国各地の取引先と継続的な取引が行われています。

肥料については、冬場のみ化学肥料を使用し、それ以外の時期は食品残渣や卵殻などを活用した有機肥料を使用されています。農薬の使用や管理についても細心の注意を払われており、小ねぎの生産についてGAP認証(農場管理の第三者認証)を取得し、すべての栽培ハウスで基準に基づく品質管理を行うなど、安全・安心な栽培に対する高い意識がうかがえました。

また、本来は60〜90日で出荷するところ、近年は夏場の高温の影響により、100日を超えるケースもあるとのお話があり、気候変動への対応の難しさも感じられました。
3月からはカットねぎとしての出荷開始を予定されており、カット野菜用の洗浄機などの設備はすでに準備されているとのことでした。

熊本県・株式会社植木青果市場を訪問
続いて、熊本県熊本市の地方卸売市場である株式会社植木青果市場を訪問しました。
代表取締役の渡辺様、営業特販部 副部長の泉田様にご対応いただき、当社の取り組みについて説明するとともに、意見交換を行いました。

品質保持を実現する冷蔵設備「ZEROCO」
泉田様のご案内で市場内を見学させていただきました。
同市場では、青果物の品質保持を目的とした先進的な取り組みが行われており、その一つとして最新の冷蔵設備「ZEROCO(ゼロコ)」が設置されています。
「ZEROCO」は、「雪下野菜」から着想を得た技術で、自然界の低温・高湿環境をテクノロジーによって再現・制御する冷蔵設備です。
温度管理に加え、高湿度環境を安定的に維持することで、野菜の乾燥や劣化を抑え、収穫時に近い鮮度と品質を長期間保つことが可能となります。これにより、鮮度ロスの低減や品質の均一化が図られ、流通段階における安定供給に大きく貢献します。
現在は市場内で約70坪のZEROCO設備で運用されていますが、今後は約460坪規模の新施設を3月に完成させ、4月からの稼働を目指しているとのことでした。

全国に先駆けて夕競りを実施
植木青果市場では、全国の市場に先駆けて1969年(昭和44年)の創業当初から「夕競り」を実施しています。
夕競りの最大のメリットは鮮度です。植木町の特産品である西瓜をはじめ、熊本県産を中心とした近隣県から昼間に集荷した青果物を、夕方5時半から競りにかけます。その日に収穫したものを鮮度が落ちないうちに流通させ、さらに気温が下がった夜間に運搬することで鮮度を保ちます。翌朝には店頭に並び、消費者の皆さまへ新鮮な状態でお届けできるのです。
「旬のおいしさや新鮮さを生かした状態で、消費者の皆さまに味わっていただきたい」——夕競りには、そんな思いが込められています。
この高い鮮度を誇る青果物を求めて、毎晩、地元熊本をはじめ九州一円から多くの仲買人が仕入れに集まり、駐車場は他県ナンバーの車で埋め尽くされます。
今後に向けて
今回の出張では、生産現場から卸売市場まで、青果物流通の現場を実際に見てお話を伺うことで、多くの学びを得ることができました。
2月には、野菜流通カット協議会の現地研修会においても株式会社植木青果市場を訪問予定となっており、ZEROCOについてさらに詳しくお話を伺う予定です。
クラカグループは、今後も産地や市場との連携を大切にしながら、安全・安心で品質の高い青果物と、安定した商品供給に取り組んでまいります。

日本三大歌垣のひとつ、万葉集にも詠まれた佐賀県白石町の歌垣公園



