JAさらべつの皆様がご来社されました

2025年(令和7)4月11日(金)、北海道JAさらべつの皆様がご来社、生産・流通・加工における課題や今後の展望について意見交換会を実施しました。
クラカグループからは倉敷青果株式会社の冨本顧問、蔬菜部から鄭課長、池内課長、山本主任、カット野菜部から河合課長、田中主任が出席しました。
会議の冒頭で、冨本顧問が日頃のご尽力に対する感謝が述べました。
続いて、各部門担当者からの現状の報告と今後の取り組みについて報告がありました。




その後、JAさらべつの皆様から近況報告がありました。
近年の夏季における高温や干ばつといった気候変動に悩まされているものの、現状を的確に把握し、肥料の見直しや検品体制の強化など、様々な対策を講じながら品質向上に取り組んでいます。
出荷量においては食用から加工・業務用野菜へとシフトする生産者も見られ、生産戸数は微減傾向ながら、昨年並みを維持する努力が続けられています。
1戸あたり平均約54ヘクタール【1】という日本最大級の耕地面積を有する生産地として、機械化・効率化を進めながら、品質維持への取り組みを継続していくとのことです。
【1】:北海道更別村ホームページより参照
両者からの報告の後、意見交換会が行われました。日本の食料自給率の問題やサプライチェーンの課題、さらに国際情勢や経済問題など、多岐にわたる話題が取り上げられ、和やかな雰囲気の中にも本質的な議論が展開される有意義な意見交換となりました。
会議後には場内視察も行われ、産地の現状や作業工程についての説明も行いました。


更別村および北海道は日本の食料安全保障において重要な役割を担う主要生産地です。今回の意見交換会を通じて、生産地との連携をさらに強化し、相互発展を目指す関係づくりを確認しました。
今後も、安全・安心な青果物を消費者の皆様にお届けできるよう努めてまいります。
更別村の主要4作物のひとつ、小麦
チップバーンとは
高温の影響により、更別村をはじめ全国の生産者の頭を悩ませるのが「チップバーン」です。
キャベツやレタス、イチゴなどの葉の先端やふちが茶色や黒色に変色し、枯れたようになる現象です。葉の先端が焼けたように見えるのが特徴で、ひどくなると葉全体に広がり、作物の見た目や品質が悪くなります。
主な原因は「カルシウム不足」によるものです。
カルシウムは植物の細胞を丈夫にする重要な栄養素ですが、葉の先端まで届きにくいという性質があります。土の中にカルシウムがあっても、根が弱っている(乾燥や根腐れなど)と、うまく吸収できません。気温が高く、土壌が過度に乾燥していると、根から水分やカルシウムの吸収が難しくなり、チップバーンが発生しやすくなります。
チップバーン対策の基本は、カルシウムの適切な供給と最適な水分管理にあります。特に水分管理においては、過乾燥と過湿の両方に注意する必要があり、野菜の状態を丁寧に観察しながら適時・適量の水やりを行うことが重要です。