JA長崎県玉葱部会、JA全農ながさきの皆様が来社されました
2023(令和5)年3月3日(金)、JA長崎県玉葱部会とJA全農ながさきの15名の皆様が視察のため来社されました。
今回は、玉ねぎの生産部会の役員様という事で、産地及び市場情勢の意見交換を行った後カット野菜工場の見学をしていただきました。
長崎県では県内で幅広く玉葱の生産をしているため、極早生(種蒔きから収穫までの時期が短いもの)から早生、普通玉葱へと産地リレーが行われ出荷時期は長期に渡ります。特に島原半島などを中心に早生玉葱(いわゆる新玉葱)の栽培が盛んです。
温暖な気候を活かして栽培された早生玉葱は、瑞々しさと食感の良さで定評があり、当社でも3月~5月頃には長崎県産玉葱が市場内にズラリと並びます。
玉葱には、野菜に含まれるカリウムやビタミンCなどの栄養素の他に、ケルセチンと硫化アリルという玉葱特有の成分も含まれています。
「ケルセチン」は、フラボノイドの一種でりんごや緑茶にも含まれていますが、玉葱が最も吸収率が高いとされています。油と一緒に摂取すると吸収率が高まるため、炒め物にしたり乳製品やマヨネーズなどを使用したレシピがおすすめです。
一方、「硫化アリル」は、玉葱を切った時に涙が出てくる原因となる成分の事。辛みの元にもなっています。細かく刻み空気に触れさせることでアリシンに変化し活性化します。血液をサラサラにしたり血液中の余分な脂質を減らし、ビタミンB1と結合することでビタミンB1の吸収を促進するという働きもあります。こちらは、熱に弱いため生で食べることで効率よく摂取できる成分です。ちなみに、冷蔵庫でよく冷やしてから切ると刺激を減らすことができます。
加工・業務用野菜として使用される玉葱は、作業がしやすく歩留まり率のよい大玉の物を使用します。サラダなどになる加工・業務用野菜であっても良質のものが求められている昨今、大手コンビニ各社では、GAP(農産)認証野菜を増やす取り組みを急ピッチで進めています。また、当社では、スライスやダイスなどに加工したものだけでなく、加工していない原体としての納品も多くあるため、ただ大きいだけでなく様々に利用できる良質のものを供給していただくことが、若手生産者を育てることになるのではないかという提案もさせていただきました。
カット野菜部を紹介した動画を視聴していただいた後は、実際に市場や集出荷貯蔵施設、カット野菜工場を案内させていただきました。
クラカグループでは、今後も『4定(定時・定量・定価格・定品質)』という加工・業務用野菜に求められる課題に対応するため、最新情報に基づいた提案を産地へ積極的に行ってまいります。
見学も随時受け入れておりますので、お気軽にお問い合わせください。
JA長崎県玉葱部会ならびにJA全農ながさきの皆様、ご来社いただきありがとうございました!