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支援型リーダーシップ研修第1回目が行われました

リーダーシップ研修

2025(令和7)年1月7日(火)、クラカグループ本社屋3階にて管理職を対象とした「支援型リーダーシップ研修」が行われました。

本研修は、現代のビジネス環境における効果的なリーダーシップのあり方について学ぶため、外部講師をお招きして実施される貴重な学びの機会です。
研修は1月~7月までの全13回開催され、この日はその第1回目にあたります。

支援型リーダーシップ研修が行われました
 

時代の変遷とともに、求められる上司像は大きく変化しています。
現代では、部下から「丁寧な指導」「積極的な傾聴」「適切な称賛」が求められ、従来の「厳格な指導」や「背中で見せるリーダーシップ」の重要性は低下しています。

本研修では、現代のビジネス環境に適したリーダーシップスキルを習得し、理論と実践の両側面からの学びを通じて、日常業務での実践的なリーダーシップ能力の向上を目指します。
 
研修ではリーダーに求められる行動に着目した「PM理論」に基づき、組織の効果的な運営に不可欠とされる理想的なリーダー像について講義を受けました。
※下記に厚生労働省「リーダーシップを発揮しよう」にも掲載されている一般的なPM理論を掲載いたします。

PM理論とは

1966年に日本の社会心理学者、三隅二不二(みすみ じゅうじ)によって提唱されました。この理論は、リーダーは自分のスタイルを理解し、状況に応じてP機能(Performance function:目標達成機能)とM機能(Maintenance function:集団維持機能)のバランスを調整することで、より効果的なリーダーシップを発揮できるようになります。

P:目標達成機能(Performance function):
リーダーが目標を達成するために必要な行動や能力を指します。具体的には、成果を出すための計画立案や実行、チームのパフォーマンスを向上させるための指導が含まれます。
M:集団維持機能(Maintenance function):
チームのメンバー間の関係を維持し、集団の士気を高めるための行動を指します。具体的には、メンバーの意見を尊重し、コミュニケーションを促進することが重要です。

 
PM理論では、P機能とM機能の強弱に応じて、リーダーシップスタイルを4つのタイプに分類します。
 
PM理論の4パターン

 
また、予測不能で変化の激しい状況を表すVUCA時代において、リーダーは単に指示を出すだけでなく、チームメンバーの意見を尊重し、その成長を促すことが求められます。
そのため、リーダーシップのスタイルとして注目されている「サーバントリーダーシップ」についても講義を受けました。

※VUCAとは
アメリカ陸軍の戦略大学で初めて使用されたとされる、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字を取った造語。

 
※下記に厚生労働省「リーダーシップを発揮しよう」にも掲載されている一般的なサーバントリーダーシップを掲載いたします。
 

サーバントリーダーシップとは

サーバントリーダーシップは、ロバート・K・グリーンリーフによって提唱されました。彼は、奉仕や支援を通じて、周囲から信頼を得て、主体的に協力してもらえる状況を作り出すことが最も重要であると考えました。

サーバントリーダーシップの主な特徴には以下のようなものがあります。

傾聴
部下の意見や感情に耳を傾け、理解しようと努め同時に自分の信念についても考えることができる。
共感
部下の立場に立ち、彼らの感情や状況を理解し、共感することができる。
癒し
メンバーの不足や傷ついた部分を理解し、それを補いながら、組織全体が一つのまとまりとして機能するようにする。
気づき
自分自身や自分の組織を深く理解することが、倫理観や価値観につながり、より良いリーダーシップにつながる。
説得
職位に伴う権限に頼らず、また無理に従わせるのではなく、相手が納得できる形で伝え、理解を得ることができる。
概念化
日々の業務目標にとらわれず、大きな夢を持ちながら自分の視野を広げ、制度に対して先を見据えた考え方を取り入れる。
先見力、予見力
結果がすぐに出なくても、見極める姿勢が大切。いずれ結果が見えた時、過去の教訓や現状を踏まえ、将来への影響を理解できる。
執事役
信頼できる人に大切なものを託す。社会のために、制度を信託できる人を目指す。
人々の成長に関わる
人は、仕事の成果だけでなく、その存在自体に価値があると信じる。自分の制度の中で一人ひとりの成長を大切にし、深く関与できる。
コミュニティづくり
活動母体が大規模な制度に移った現代において、同じ制度の中で働く人々が、信頼関係に基づいたコミュニティを創り出すことが重要である。

 
サーバントリーダーシップの10の属性

 
このようなリーダーシップを実践することで、バランスの取れた、支援的で柔軟なリーダー像を目指すことができます。また、組織内においてメンバーのモチベーションが向上し、主体的な業務遂行を促します。オープンなコミュニケーションはチーム内の情報共有を活性化させ、迅速な問題解決に貢献します。

※下記にインターネットに掲載されている一般的な「トップダウン型リーダー」と「サーバント型リーダー」の違いを掲載いたします。
 

トップダウン型リーダーと
サーバント型リーダーの違い

トップダウン型リーダーとサーバントリーダーシップの違い
 

トップダウン型リーダー
の特徴

メリット

  • 迅速な意思決定
  • 組織の方向性が明確
  • 責任の明確化

デメリット

  • 従業員のモチベーション低下
  • 情報の歪み
  • 柔軟性の欠如

トップダウン型リーダーが
適している状況

  • 危機的状況
  • 新規事業やプロジェクトの立ち上げ
  • 規模の大きな組織

ボトムアップ型リーダー
の特徴

メリット

  • 従業員の主体性向上
  • 多様な視点の活用
  • 柔軟性

デメリット

  • 意思決定の遅延
  • 責任の不明確化
  • 方針の一貫性の欠如

ボトムアップ型リーダーが
適している状況

  • 創造性や革新性が求められるプロジェクト
  • 専門性の高い業務や業界の場合
  • 業務の柔軟性が求められる場合

 
各セクションの間にはグループディスカッションの時間が設けられ、参加者同士で意見交換を行いました。多様な視点に触れることで、自身の考えを整理しながら新たな気づきを得る、非常に有意義な時間となりました。

グループディスカッション風景
 
今回の研修を通じて、現代のリーダーに求められる新しい視点とスキルを学ぶことができました。今後予定されている研修も含め、この学びを業務に活かし、チームメンバーの成長を支援しながら、よりよい組織づくりに向けて邁進してまいります。
 
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